こんな課題を抱えている企業の人事担当者はいませんか?

●女性活躍推進のために作った人事制度が全く利用されていない
●ダイバーシティ推進室長に女性社員を抜擢したけれど、うまく機能していない気がする
●女性のためのキャリアアップ制度の利用がゼロのまま、3年目に突入した

私は人材育成コンサルティングを通して、これらの課題が生まれてしまう根本原因は、制度利用促進が期待されている女性社員本人たちの本音を、人事担当者が聞き出せていないのではないか、ということではないかと考えています。

本音を言えない女性たち

人は自分を認め、心から理解してくれる人にしか、なかなか本音は言えないものだと思います。
弊社の女性管理職育成塾の卒業生も、

「上司は親身に私の悩みを聞いてくれる、とてもいい上司です。でも、話をしても私の気持ちはスッキリしません。『でも貴方は帰宅して食事を作ったり子どもの世話に追われる日々は送っていないですよね?正直私の気持ちは理解できませんよね?』と、どうしても思ってしまうのが苦しいのです」

このように、上司には言えない本音を吐露していました。

男性のたった一言で、自分の意見を引っ込めてしまう

ダイバーシティ推進室長は女性、という企業も多いと思いますが、その女性の上司に当たる人は男性であることが殆どかと思います。
私の目の前で起こった出来事の例をお伝えすると、研修依頼のあった企業様へ訪問した際、男性上司、ダイバーシティ推進室長の女性、研修担当の女性、という3名との打ち合わせで、初めは女性2人が意気揚々と女性社員向けの研修企画について話しをしてくださったのですが、ふいに男性上司が「うちの課題は男性社員のマネジメント力が低いことなんだよね」と、それまでの話を遮って切り出してきたのです。

するとどうでしょう、それまでの威勢のいい様子は一転し、結果として上司に反対意見を言われた女性たちの口からは、二度と女性社員向けの研修企画が語られることはありませんでした。このように、知らず知らずのうちに、自分の意見を引っ込めてしまう、という傾向が女性にはあるものです。特に女性は自己肯定感が低い傾向にあると言われていますので、自分の意見に自信が持てないという特性もこのような結果を引き起こす要因の1つだと考えられます。

女性の本音を引き出す解決策

この解決策として、2つのポイントを挙げました。

・女性社員に決定権を持たせる
・女性社員へのマネジメントスキル付与

女性社員に決定権をもたせる

制度を決める際には、女性社員たちに決定権を持たせ、自分たちの実態に即した人事制度を考えてもらうようにしましょう。決定権を渡すことで、自分事として取り組み、今後の女性社員たちのためになる制度を考えようとする責任感が醸成されます。決定権を渡し、任せることがポイントです。

女性社員へのマネジメントスキル付与

「いきなり決定権を渡すのは無謀じゃないか」と思われる人事担当者もおられることかと思います。過去に人事制度を検討したことがない女性社員が、適切な制度を構築するのは簡単ではありません。そこで、女性社員には「マネジメントスキルを会得する機会」を与える必要が出てきます。人事制度を構築するために必要な知識はさることながら、実務レベルの仕事から、人を活かすマネジメントのスキルと知識を身に付けることで、会社全体を見渡せる広い視野を持って、適切な人事制度検討が出来るようサポートすることが重要です。