リーダーのモチベーションが部下のやる気を左右するについて、「いつも勉強になります」というコメントを頂き、何らかの気づきに繋がったのかもしれないと嬉しく思っています。

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管理職も部長になる頃には余裕が出てくる

主任、係長、課長、部長・・・と少しずつ役職が上がっていく中で、やはり部長ともなるとその役職が板についたような貫禄、余裕が本人から感じられるようになってくると思います。先日の記事でもお伝えした「きちんとした自分を周囲に見せる」という意識が自然と備わって、その佇まいから「余裕のある上司」として部下が認識する、という自然な流れで出来上がる“余裕”ですね。

管理職を演じる?

過去に「管理職を演じる」ということについて教えていただいたことがありました。

「会社は舞台と想定して、管理職を演じてごらん。失敗や成功体験を重ねて、段々と管理職が板についてくるから」

私も管理職になって間もなくの頃、実際に試したものです。
自分から見て、いい管理職だなと思う人や、テレビドラマや映画に出てくるような理想の上司といったモデルを複数人選び、本人たちの立ち居振る舞いを参考にしながら、まるでドラマをやっているように演じたのです。

管理職を演じることで気づいたことは、見られているという意識が醸成されるということ。つまり、自分の言動に責任を持つよう心がけるようになったのです。

「私は今、どう見えているだろうか?」
「今、目の前の人は、私が意識しているとおり感じているかな?」

と常に客観的でいることを意識しなければ演じることは難しいものです。

しなやかリーダー塾でもいわゆる“演じ方”をお伝えするわけですが、私が重要視している「気持ち」自体が入らないと、管理職としての影響力を周囲に発揮することは難しくうわべだけの管理職となってしまいかねないので、塾生の個性や特性を鑑みて、モチベーションを高めながらの指導に注力しています。

もし、この記事を読んでいる方の中で、管理職になりたてで経験が少ない、どうすればいいか迷っている、という場合は、楽しみながら管理職を演じることから始めてみても良いかもしれません。

モデルにしたいぴったりの上司が周囲にいればぜひその方の気持ちになって、管理職を演じてみてください。お手本になる上司がたくさんいる、という場合には、A上司のいいところ、B上司の素敵なところ、というように、複数の人のいいとこ取りをしてミックスさせたような理想の上司を創り上げることもオススメです。

会社は自分のかっこいいところを見せる場

福島正伸先生がこのようなことをおっしゃっていました。
「会社というものは、自分のかっこいいところを見せる場なんだ」

これも、「管理職を演じる」につながる話かもしれません。家に帰ってからはお酒を飲んでへべれけになっていても構わないと思います。それでも、会社にいるときは最高の管理職を演じ続けてみるとだんだんと気づくことが増えてくると思います。私の場合、管理職を演じ始めてすぐに周囲の反応が変化し、仕事のやり易さ、進め易さを感じられるようになりました。

服装を侮るなかれ

管理職の見た目も重要だと私は痛感しています。私が管理職が板につかない頃、同じ役職の男性同期に、「もうちょっと格好考えたほうがいいよ」と言われてしまったことがありました。その頃の私は、ふんわり軽いシフォン素材のブラウスやフレアスカートなどを好んで着用していました。パステル系で優しい色合いも好んでいたので、今で言うところの「ゆるふわファッション」の傾向が感じられる服装だったと思います。

管理職は服装も大事。

今でもそういった雰囲気の洋服を見るとその魅力に引き寄せられてしまうのですが、会社経営者として、女性管理職を育成する専門家としてふさわしくないであろうことは認識しているので、プライベート以外は封印しています。

当時、男性同僚が直接私に苦言を呈してくれたことを今でも感謝しています。つまりは、「そんな服装をしている人と、自分が同列の役職だと思われるのは嫌だ」という気持ちが少なからず男性同僚にあったからであり、そんな風に社内で見られている私が上司では、部下も私を頼りなく思い、仕事のモチベーションを下げてしまうきっかけになりかねません。

その翌日から、私はどんな時も職場でジャケットを着用し、部下が信頼感を寄せられるような管理職に見えるよう心がけました。
管理職は、服装も部下にしっかりチェックされていると思っておいたほうが良いと思います。

演じることに慣れてきたら、自分らしさをプラスして

管理職を演じることに慣れて「管理職が板についてきたな」と自分でも思えるようになった数ヶ月後、自然と「自分らしさ」をプラスして出せるようになりました。

私のマネジメントにおける“自分らしさ”の代表格を挙げるなら、

「支援型」「決してあきらめない」

この2点だと考えています。今でも、このスタイルに変わりはなく、周囲からの見られ方にも大きな差はないと感じています。
普段から落ち着いて、一見柔らかそうに見えるところをそのままに見せながら、実際に中身は熱く燃えているという、【外柔内剛】をイメージしていただければ幸いです。

私は、ビシッと厳しく人を指導したり、パワフルに人を率いたり、威勢良くワイワイしながらチームをリードする、といったことが苦手・・というか出来ない性分です。強烈なリーダーシップで人をマネジメントする人を真似たこともありましたが、自分らしさのかけらもなく、周囲が違和感を感じている表情しか見受けられなかったので、即刻やめました(笑)。

NTTで部長を務めていた当時の部下たちと。自分らしいマネジメントを確立しつつあった頃。

このような背景もあって、なおのこと「部下も必ずやり遂げる、私も諦めずに行動で示す」と強い意志を持って実行し、「細木さんの言うことなら聞いてもいいかな」という状況を作り出して、チームマネジメントを行ってきたのだと思います。その結果が、そっと出る杭戦法や、じわじわ調整法といった、「しなやかマネジメント法」の構築へと繋がってきました。

自分らしさをプラスするポイント

自分らしさをどうやっていれたらいいのかわからない、という場合でも大丈夫。実は、管理職を演じる時、参考になる人を思い浮かべた時点で自分が無理がなく、真似できる相手から人を選んでいる傾向が強いためです。だから、管理職が板についた頃、自然と自分らしさをプラスしやすい状態が整っている、というわけです。

ポイントは、ただ演じるのではなく、演じたいと思える人をしっかりと選ぶこと(複数人でOK)。
そして、まず演じてみましょう。その人が使った言葉を使ってみるなどもいいですね!
しばらくして、管理職が板についてきたと感じられる時には、自分らしさを少しずつ発揮したマネジメントが構築できているのを実感できると思います。