今回は、人材育成担当者の手腕によって左右される人材育成施策についてお話を進めて参ります。

研修の目的を見失ってしまった担当者

弊社では、数百名規模の研修ご依頼の際には複数のパートナー講師と共に企業研修に携わっているのですが、その中の1人のパートナー講師からこんな話を聞きました。

ある会社の人事担当者と打ち合わせをした際に、
「この担当者は研修を行う目的を見失っている」
と感じたそうです。

理由は、

・惰性で取り組んでいる
→会社命令だから、とにかく研修をやって!というスタンス
・保身に走っている
→打ち合わせは研修後のクレーム対応対策の話が中心
・研修コンテンツ内容の差替え依頼
→7割のコンテンツ差替え希望によって、社内研修に近い状態に。=外部研修の意義がない

このような状態になってしまったというのです。

特に気になったのが、研修受講者の評価を気にしている人事担当者のスタンスだと言っていました。

私も話を聞いて、パートナー講師が受けた対応は、それこそ“パートナー”という対等な関係ではなく、研修をやってくれる“業者扱い”だと判断しました。

さらに、この人事担当者が受講者からのクレームに怯えるあまりに、研修を行う真の目的を見失っている状態も目に余ってしまい、このままでは受講者のためにならず、結果的に効果が見込めないと判断し、研修の辞退を表明するという結論に至ったのです。

人材育成は会社の未来を担っている

人材育成は、ともすると後回しになりがちだと思います。

どうしてもすぐ成果が現れやすい営業活動などの方に目が行きがちです。

特に中小企業の経営者にとっては優先順位が目の前の利益確保になる、というのも、同じ中小企業の経営者という立場である私からはとても良く理解は出来ます。

でも、私はあえて、厳しい時こそ、人材育成に注力すべきというメッセージを発信しています。

やはり、会社を動かしているのは【人】だからです。

会社を動かしている社員1人1人の能力とモチベーションをアップさせ、パフォーマンスを上げていかないことには、例え、一時期、パフォーマンスが高い人たちだけで売上を伸ばしたとしても、継続的に安定した成長には繋がらないと思うのです。

経営に直結する人にまつわる事を一手に引き受けているのが人事部であり、人事担当者だと思います。
ぜひ、今一度、自社の人材育成の意義を考え、社員の成長と会社の成長をどこまでも目指して行く、という意識を持っていただきたいと願っています。