次世代女性管理職育成の3つのコツ の1つ目は、「誰を選ぶのか」についてお伝えしました。今回は、2つ目のコツをご紹介します。

次世代女性管理職育成の3つのコツ〜(2)「伝え方」

しなやかさと影響力を持った女性社員を管理職として選出できたら、次の段階に進みます。
二つ目の女性管理職育成位のコツは、“伝え方”です。

管理職を育成するには、主にマネジメント教育をする、ということになると思います。

これまではプレーヤーとして自ら手を動かして得られる成果を積み重ねてきたところから、手を動かすのは部下に任せて、部下一人ひとりの能力を最大限に引き出し、モチベーション高く仕事に取り組んでもらえるように関わる、という意識に切り替えていくことが求められるのが管理職です。そのために、プレーヤーとして身に染み付いた習慣を手放し、これまで蓄積した経験と知識も一旦脇に置いた上で、管理職として期待されていること、会社から求められていることを正しく理解し、自らのマネジメント力がチーム成果として現れること、そのチーム成果を通して会社の成長に貢献するという視点を持つことが大切です。さらに、その視点を持った上で、行動に移せるどうかが最大のポイントだと私は考えています。

男女で差がでる!理解までのメカニズム

行動に移せるレベルまで理解を深められるかどうかは、伝える側の「伝え方」に懸かっていると思います。
つまり、聞き手にとって「具体的に理解しやすい伝え方」であれば、こちらが求める行動が現実化しやすいというセオリーです。

ここで、私が延べ1,000人超の人材育成に関わってきた経験から実感している1つの事実をお伝えしたいと思います。
それは、「男性と女性では、理解するメカニズムが違う」ということです。

男性脳と女性脳に差があることは、ペンシルバニア大学の神経学で科学的に証明されています。
例えば、

男性脳:結論からの論理展開が理解しやすい傾向にある
女性脳:結論よりも経緯や背景から説明された方が納得性が増す傾向にある

納得性や説得力を高めるために、事例やストーリーで伝えることは良く見られる手法ですが、受け取る側の性別はもちろん、業務内容や価値観などによって、その事例やストーリーを選定することも重要になってくるのです。
このようなことから、相手の特性や価値観に合わせた「具体的に理解しやすい伝え方」が重要だと考えています。

女性が楽にマネジメント力を身につける伝え方

特に女性にマネジメントといった論理を楽に理解して実践までつなげていくためには、男性とは違ったアプローチが必要です。
私が実際にどのように伝えているかというと、

●経営視点の醸成の必要性とは?

●会社はリーダーに何を期待しているのか?

●自分らしさの発揮の仕方とは?

この順番だと、女性は管理職というポジションでも自分らしさを発揮できるというモチベーションが高まり、同時に経営視点と会社が求めていることを理解しやすくなるのです。伝え方もさることながら、伝える順番も重要だと考えています。

成長が加速する伝え方

相手の成長を促すために、できていない部分、足りない部分について気づきを促す伝え方や関わり方を取る場面もあるかと思います。
しかし、私が実際に部下の成長を促す時に意識していることと言えば、出来ていないところをフォーカスするのではなく、今現在出来ていることや、良い行動をとっていることに対して、具体的にフィードバックしたり、褒めるということです。

この“良いところを認めて伸ばす”という考え方をベースにしている私は、

「◯◯という対応が相手のモチベーションを引き上げていましたね。本当に素晴らしいと思います!
更にスキルを伸ばして行くためには、□□という働きかけがあるといいかもしれませんね」

このような伝え方がほとんどです。

良い行動に対して「素晴らしいですね」と伝えることは、相手にとっても受け取りやすく、前向きな気持ちになれるものです。さらに、良いところを伸ばすことで、課題となる部分が引き上がって改善されていくため、圧倒的に成果につながっていきます。
延べ1,000人の人材育成の中で、良いところを認めて褒めながら育成して行った場合と、課題を指摘しながら育成して行った場合とでは、効率もその効果も圧倒的な差が出ていたことからも、この“良いところを認めて伸ばす”という考えに則った伝え方は育成の基本だと確信しています。

女性管理職を育てるコツ(3)へ続きます